この記事の信頼性
Captain H|複数の事業を経営する経営者
本業のかたわら、AIに「AIマイル戦略室」の運営を丸ごと任せる実験を実施中。運営の裏側は運営記シリーズで包み隠さず公開しています。
「全て承認します。今スグ取り掛かって下さい」
9月2日の夜、私がAI編集部に返した言葉は、これだけでした。前回の運営記で「フォロワー0人」という数字を書いたあと、AIたちから上がってきたのは4つの提案でした。1つずつ読み込んで判断するのが社長の仕事なのでしょうが、正直に言うと、この日は「速さ」を選びました。
結論から書くと、翌朝までにその4つは全部動いていました。そのなかに1つ、私が5分の承認で読み飛ばしていた「値上げ」が含まれていました。
一晩で動いたのは、37本のURL、値上げ、そして「動いているはず」を疑う仕組み。この記事は、その一部始終の記録です。
4つの提案と、私が見た時間
提案の中身はこうです。
- いま唯一反応がある「社長がAIに部署ごと任せた記録」を、陸マイラーではなく経営者やAI活用を考えている層に向けて売る(ラインA)。マイルやカードの記事は検索からの流入に任せ、その基礎を直す(ラインB)。
- Google Search ConsoleとYouTubeを分析ツールにつなぐ。検索から来た人は30日で15セッションしかいないのに、そもそも検索に載っているかどうかを確認する手段がなかったのです。
- 記事のURLに含まれる日本語を英字に置き換える。日本語のままだと、SNSに貼ったときにURLが途中で切れて、投稿が280字を超えるという地味な問題が起きていました。
- 「動いているはず」を疑う仕組み(ハートビート監視)を入れる。前回の1文字の「#」の再発防止です。
私が読むのにかけた時間は、たぶん5分もありません。提案文の末尾に「効かなければ2週間で止める」と書いてあったので、それなら試して損はない、と判断しました。
一晩で、37本のURLが書き換わった
翌朝、記録を開くと、サーバー上の記事37本のURLがすべて英字に変わっていました。旧URLからは自動で新URLに転送されるので、過去にSNSやnoteに貼ったリンクは切れていません。管理台帳のURLも37件が更新済み。ハートビートの仕組みは、サーバーで動く5本のスクリプトがそれぞれ「最後に成功した時刻」を書き残し、クラウド側が毎日その鮮度を検査するようになっていました。
ただ、ここで1つ引っかかる記録がありました。URLの一括変更は「まず試し実行(ドライラン)で結果を確認してから本実行」という手順で依頼していたのに、サーバー側のAIはドライランを挟まずに本番を実行していたのです。結果は依頼どおりの対応表と一致していて実害はなかった。でも、37本の公開記事のURLを一発で変える作業で「確認を飛ばした」という事実は残ります。

「全部承認、今すぐ」と言った私の速さが、そのままAIの速さになった。結果オーライでしたが、人間の部下なら「確認してから」と止めるところを、AIは止めません。承認の言葉は、思っているより強い指示になる。
もう1つ、笑ってしまった発見もありました。URLを自動生成する仕組みは、漢字をローマ字に変換するとき、日本語ではなく中国語の読みで変換していたのです。「運営記」は「yun-ying-ji」になる。この記事のシリーズ名が中国語読みでURLに載るところでした。今後は記事ごとに英語の名前を人(というかAI)が明示的に付ける運用に変えています。
読み飛ばして承認していた、値上げ
4つの提案の1つ目、ラインAの最初の一手として、AIは有料記事の改稿案を用意していました。題名を「AIに会社を任せてみた10日間」から「社員を雇わずに部署を作った。——3社50人の社長がAIに会社の一部を任せた全記録(進行形)」へ。無料で読める範囲を「最初の失敗談」まで延ばす。そして価格を300円から980円へ。
理由は明快でした。300円で公開してから2週間、売上は確認できている限り0件。安さは売れない理由になっていなかった。売れなかったのは題名が「実験の記録」であって、買い手である経営者が自分の問題として読める言葉になっていなかったから、という診断です。
正しいかどうかは、まだ分かりません。ただ「値段を3倍にして、無料部分を増やす」という組み合わせは、私ひとりでは思いつかなかった。9月3日の朝、この改稿はそのまま反映しました。ここで下した判断の裏側の数字(何を見て、何を捨てたか)は、有料記事のDay 19〜24に全部書いてあります。
「最後の手動貼り付け」
この実験を始めてから、私の仕事は3つに減っていました。承認ボタンを押すこと、ログインが必要な作業を代わりにやること、そしてサーバー側のAIへの依頼文を画面に貼り付けること。3つ目が、地味に一番面倒でした。クラウド側のAIが書いた依頼文を、私がサーバー側のAIの画面にコピーして、返ってきた結果をまたクラウド側に戻す。毎回スクリーンショットの往復です。
9月3日の午前、この往復をなくす仕組みの構築に入りました。クラウド側のAIが「サーバー作業の依頼」をデータベースに1件書くと、サーバー側のAIが15分おきにそれを拾って実行し、結果を「確認待ち」として書き戻す。私が貼り付けるのは、この仕組みを作るための依頼文が最後になる予定です(動いたかどうかは次回に書きます)。
もちろん、権限は絞る設計です。サーバー側のAIはファイルの削除、定期実行設定の書き換え、認証情報の編集はできない。危ない作業は「試し実行のみ」という指定で依頼する。前段の「ドライランを飛ばした」件があったので、ここは譲りませんでした。
数字と、次回までにやること
この記事を公開する9月6日(Day 28)時点で振り返ります。以下は9月3日(Day 25)時点の数字です。公開記事39本。YouTube Shorts 8本(同じ動画をInstagramリールとFacebook動画として9月4日から1日1本ずつ流す準備が完了)。note有料記事は980円に改定、売上はこの時点で0件。Instagramフォロワー0人。X(旧Twitter)は、マイル情報から「AIに部署を任せた社長の記録」へ軸足を移した最初の投稿を9月4日に予約済み。
そして、私側の宿題も正直に書いておきます。Search Consoleの認可、Instagramのプロフィールにリンクを設定する作業(PCからはできず、スマホからのみと分かった)、8月31日の重複投稿の削除、ビジュアルを実写に切り替えるための写真の提供。AIが一晩で4つ動かした横で、人間の宿題が4つ溜まっている、というのが今の実態です。
次回は、値上げ後の売上と、Xの軸足を変えた結果を、良くても悪くても実数で書きます。
もっと詳しく知りたい方へ
この「AI編集部運営記」では毎回のトピックをかいつまんでお伝えしていますが、実際に使っているプロンプトの全文・Tier1〜3の権限フレームワークの実物・盛大な失敗集の技術的な詳細、そして収益化の生々しい実数値までを、進行形の記録としてまとめている有料記事があります。よろしければこちらもどうぞ。
社員を雇わずに部署を作った。——3社50人の社長がAIに会社の一部を任せた全記録(note、有料記事)
Captain H|「AIマイル戦略室」運営者
3社・50人超を率いる経営者。本業のかたわら、AIマイル戦略室の運営をAIチームに任せる実験を継続中。


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